①大小の場合の範囲は、大小で異る組の場合も、入ってます。見ると、別の金額を見る場合の分がなくなるので、異る組での同金額の場合の内の、さらに一部の場合だけになります。 (下図)②両組とも、残りの金額だけを見る場合の2組の内の場合とがあるので、その分がなくなるからです。そのため図のように、見た場合の2組は、等確率に限られなくなると共に、③2人が違う封筒の金額を見て、交換した期待値の合計は、 交換前の1倍です。両交換は相似なので各期待値も1倍です。なのでこの2組の確率比は、2:1に確定されています。
つまり②の場合においての、残りの金額を見る場合との比較は、
その内の全場合が、2つだけの組の場合があるところの、
大小どちらの金額を、見る場合かの比較なので、
大きい金額を見た場合と、小さい金額を見た場合の、全場合どうしの比較でなく、
小さい組の大きい方である、金額を見た場合の、
全場合になっている2組の場合の内の、小さい組の場合なのか、
大きい組の小さい方である、金額を見た場合の、
全場合になっている2組の場合の内の、大きい組の場合なのかの、
比較になるのです。(下図参照)
1つの金額だけを見た場合には、2つの組の場合がありますが、
その各組の場合にある、2倍や1/2のもう1つの金額だけを見た場合にも、
組がわかってない場合なら、それぞれの場合に、2つの組の場合があるのです。
見ると、大小の場合の範囲が、同じずつに限定されずに限られることが、
大小の確率比が変わる原因です。そして、次の確率比になるように、限られます。
③から、2組での各交換時の1:2の減増分と、確率との積が、等しいので、
見た後の大小の場合である、場合の縮小した2組の、確率比は2:1です。
なので、任意の1組の内の、
1組の場合しかない大小どちらの金額を、見る場合かなら、
等確率の場合で、確率比は1:1ですが、
1つの金額を「見た」場合に、2組の場合があるものなら、
その場合の、小さい組の大きい方か、大きい組の小さい方かは、
あるいは、任意の1組が、
大小どちらの金額を見た場合の、2組の内のその組なのかは、
1つの金額を見た場合の、全場合どうしの比較でなく、
異る一部の場合どうしの比較であり、③の関係があるものなので、
2つの封筒の金額比が2:1なら、
どちらも確率比は、1:1でなく2:1になります。
(以上、下図参照)
したがって、見た1万円が、
大きい方になる、小さい組のものか、小さい方になる、大きい組のものかの、
確率比は2:1です。
1万円を交換しても、平均予想金額である期待値は同じで、損得はありません。
規模が小さい、組やその金額ほど、存在する確率が大きいのでは、ありません。
ゲームの胴元の設定の傾向によって、確率がずれるのでも、ありません。
見る前の設定は、2つの金額も、2組も、確率は1/2ずつのままなのです。
1つの金額だけを見ることにより、大小の場合の範囲が、二重に限られるので、
確率比が変わるのです。
【2組での同金額の全場合でなく、一部の場合ずつで、確率比は2:1】
1つの金額を見て、組が存在することを、考えると、
各見た金額には、2つの組の場合があり、
逆に各組にも、2つの見た金額の場合があります。
見た金額の各場合は、存在する確率は平等なので、等確率のままで、
組の各場合も、存在する確率は平等なので、等確率のままです。
それがどこまでいっても、
どちらも相手の違う2つの場合に、またがって存在するので、
見た金額と組も等確率で、どちらも、一部の場合ずつの対応になるように、
互いにずれて対応していることに、なります。
図の隣の、もう1つの金額を見た場合と合わせた、
各組の全場合の確率が、等確率であることになります。
そして、2つの封筒という、金額を見て交換しても、
大小の2つの場合を合わせた、期待値が変わらない構造の場合なので、
そのずれは半分ずつでなく、上図のようになります。
見た金額のある2組に関係するものに、限った図です。
上列が、一人の人が 2^(±n) 万円を見た場合に限った、各場合で、
下列が、それに対応する、組が存在する各場合です。(nは0以上の整数)
(1円未満のある金額も出てきますが、レシート等で存在するので、
小切手等で、金額として存在するものとして、矛盾はないと思います。)
なお、最小単位を設定して、たとえば1円単位の金額のみで考えると、
小さい方が奇数の組の、小さい方:小さい方が奇数の組の、大きい方:
小さい方が偶数の組の、小さい方:小さい方が偶数の組の、大きい方
の確率比は1:1:1:1なので、偶数の金額を見る確率比は0:1:1:1で、
偶数の金額を見た場合全体での、大きい方か小さい方かの確率比は2:1ですが、
それは大きい方での、奇数の2倍の金額の場合と、偶数の2倍の金額の場合の、
4の倍数+2の場合と、4の倍数の場合を、合わせて数えるためなので、
偶数の金額が1つだけの場合なら、大小の確率比は1:1です。
① 選ぶ方が大か小かも、選んだ方が大か小かも、
選ぶ方や選んだ方に、大小のどちらかの場合が、存在していればよいので、
同じ組の場合に、限定されていません。
両方の金額がわかっているので、ないなら、組も決まっていないので、
存在する1組での、両方存在する大小に、限られず、
外れた方は存在せず、どちらか一方だけが存在する、
組の違う2組の場合での大小も、含まれます。
2つの封筒の、残りの封筒の場合と比べるだけでなく、
2つの組の、残りの組の内もう一方の場合と比べるのも、
含まれているのです。
金額を見る前は、確率比は、どうせどちらも1:1なので、
つい、2つの金額がわかっている場合と同様に、
前者だけ考えて、後者は省略したままで、すましてしまい、
複雑で場合の多い後者は、あまり意識されなくなっています。
しかし、見た後の大小を考えれば、後者も含まれていることが、わかります。
金額を見ると、大小を合わせた範囲は、
前者だけでは、当てはまるものがなくなり、
1つの組が存在する場合の大か、1つの組が存在する場合の小かの、
本来の範囲の内から、
見た金額のある2組での、
それも、その内の、1つの金額を見た場合だけの2組での、
見た金額に絞られるのです。
③2つだけの封筒という、構造から、
1つの金額からの交換した期待値が、交換前と変わらないので、
2つの場合の、交換での減増分の期待値が、同じです。
また、金額比の設定が2:1なので、減増分の大きさは、1:2です。
その構造面から、2つの場合の確率比は、2:1です。
(以上で終わりです。ここからは詳しい説明です。)
自分が大きい方を見た場合の2組と、自分が小さい方を見た場合の2組とは、
違うものですが、確率比はどちらも同じなので、2:1です。
また、見た金額と、見ていないもう1つの金額の、
存在する2つの金額の大小なら、見た後も、確率比は1:1のままです。
確率をわかりやすく可能性とおきかえて考えると、
1万円を見た場合なら、5千円と1万円の組である可能性が2/3で、
1万円と2万円の組である可能性が1/3になります。
もう一つの金額が離れるほど、交換での減増分が大きくなって、
その分、可能性が小さくなっています。
5千円を見た場合なら、2500円と5千円の組である可能性が2/3で、
5千円と1万円の組である可能性が1/3です。
2万円を見た場合なら、1万円と2万円の組である可能性が2/3で、
2万円と4万円の組である可能性が1/3です。
5千円を見るのも1万円を見るのも2万円を見るのも、可能性自体は同じなので、
1:1:1で、それは、2/3 + 1/3:2/3 + 1/3:2/3 + 1/3 です。
それぞれは、小さい組(の大きい方)である可能性が2/3と、
大きい組(の小さい方)である可能性が1/3、という意味です。
これを逆から見ると、たとえば、5千円と1万円の組である可能性は、
5千円を見た場合の1/3ですが、1万円を見た場合の2/3も加わります。
(これは、5千円と1万円の組である可能性が100%の場合の、ことでないので、
その場合の、5千円を見た可能性が50%、1万円を見た可能性が50%であること
とは、全く別のことです。
見た金額の各場合には、対応する組の場合が2つずつ、あるのです。)
同様に、1万円と2万円の組である可能性は、
1万円を見た場合の1/3と、2万円を見た場合の2/3とです。
なので、金額を見ていない場合の、全ての金額でありえる可能性の上でなら、
5千円と1万円の組である可能性も、1万円と2万円の組である可能性も、
1/3 + 2/3:1/3 + 2/3 = 1:1で、同じです。
なので矛盾はなく、パラドックスにはなりません。
見た金額が大小どちらの金額でも、存在する封筒は2つなので、
2回の見ての交換で、元の金額に戻ります。
また双方からの見ての交換の合計も、元の合計金額です。
そのため、のべ1回の見ての交換の期待値は、見た金額です。
そして、封筒は2つしかないのですが、見た後は、
どちらの2つがあるのかが、問題になるのです。
(ここからは大小でなく、小・大の順になります。)
【問題】 2つの封筒に小切手が入っていて、金額比は1:2です。
一方を選んで金額を見ると、一万円でした。
封筒を交換すると損か得か、確率的に見てどうでしょうか。
【解答】選んだ封筒の金額をA、残りの封筒の金額をB、
2つの金額比を1:C( C>1)とおきます。
1つのAを見て、Aの金額が1つに決まると、2つの封筒は、
Aが小さい方ならAとCAで、BがCA、Aが大きい方ならA/CとAで、BがA/Cです。
したがって金額を見ると、小さい方か大きい方かは、一方は存在しない組のことに
なり、
大きい組の場合の、小さい方か、小さい組の場合の、大きい方かに、なるので、
確率比は、2組の確率比になります。
1つのAの小か大かでの交換は、CA−A=C(A−A/C)で、増減分がC:1なので、
1つのAが小か大かの確率比は、1つのAを交換した期待値が同じなら、1:Cです。
残りがCAの組かA/Cの組かが、一定の確率比があると考えると、1:Dとおけます。
そして確率を、X=1/1+D、Y=D/1+Dとおきます。
2回の交換も、双方からの交換の合計も、全体で最初の金額に戻るので、
1つの金額が小か大かの割合が、制限されています。
したがってその関係式から、1つの交換の、期待値や確率比が求まります。
自分が小さい方を見た場合の2組と、自分が大きい方を見た場合の2組とは、
同じ確率比なので、一方が別の人であっても、同じことです。
1つのAを見て交換した人の期待値は、CA×X+A/C×Y=A×(CX+Y/C)
1つのBを見て交換した人の期待値は、1つのAを見て交換した人の期待値の、
AとBを入れ替えただけのことなので、CB×X+B/C×Y=B×(CX+Y/C)
2人がが互いに交換した封筒の金額の合計は、B+A=A+Bなので、
全体の期待値である、期待値の合計も、A+Bとなり、
A×(CX+Y/C)+B×(CX+Y/C)=A+B (A+B)×(CX+Y/C)=A+B
∴CX+Y/C=1 したがって、Aを交換しても期待値は同じです。
両辺にC(1+D)をかければ、 CC+D=C(1+D) CC−C(1+D)+D=0
(C−1)(C−D)=0 C>1より D=C
よって、見た金額が、小さい方か大きい方かの確率比は、1:Cです。
したがって、一万円を交換しても期待値は同じで、損得はありません。 (左図参考)
また、BがCAである確率は X、A/Cである確率は Y、なので、
どちらのBかわからないものとして、
Bの封筒を、金額をこれから見て、それを交換する人の期待値、を考えれば、
CAを交換した期待値は、CA×(CX+Y/C)、A/Cを交換した期待値は、A/C×(CX+Y/C) 、
なので、B全体での期待値は、CA×(CX+Y/C)×X+A/C×(CX+Y/C)×Y (=A)
これがAの封筒に交換されるので、全体での期待値もAとなり、D=Cが求まります。
あるいは、Aを2回交換(2回目はAの金額を知らない別の人が、
Bの封筒の金額を見てからAの封筒と交換)すると、元のAの封筒になるので、
2回交換した時の期待値も、元のAとなり、D=Cが求まります。
(右図参考。右図は、2つの組での交換図です。2本線の幅が、組が存在する割合です。
右図の( )内は確率。期待値は右端の、金額と確率の積の合計です。
図は、2つの封筒の各組の大小の差に対して、上下方向の長さが対数的になっていて、
図の下になるほど拡大されています。)
1回目の交換でも、2回目の交換でも、存在するのは、どれか1組ずつだけです。